こぐま座の裏側

バーテンダー2人が自分の北極星を見つけるお話。

ラフロイグ蒸溜所('17)②

蒸溜所見学

 

 

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いよいよ見学ツアー。

 

本当は

WATER TO WHISKY EXPERIENCE

という長時間ツアーを希望していたが

この季節はなのか、現在はなのか、

そのツアーは存在しなかった。

 

ピート掘りたかったな…

(とこの時は思った。

が、後にピートはその辺に沢山ある

ということが分かったので

夢は何となく叶う。)

 

わりかし時間ぴったりで

人も集まり、人生初の見学ツアーが

スタート。

 

DISTILLERS WARES(£70)の

2時間ツアー。

ハンドフィル付き。

 

基本的なツアーは£10。

 

大麦から全て始まる

 

無機質な通路の後に

唐突に麦の山!

 

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これが原材料の大麦、所謂モルト

ここで麦の掘り返し

つまりフロアモルティングを

現在も人の手で行っている。

(2割の大麦。

他はきっとポートエレンの機械による)

 

湿っていてあったかい。

ファンとしては

あわよくばこの中で寝たい。

キルンの中でも良い。(危険)

 

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確か、フロアが2階分くらいあって

↑これを伝って下ろすそう。

 

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モルトを掘り返す道具。

アナログ〜(∗ ˊωˋ ∗)愛おしい。

 

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そんなこんなで芽が出ます。

愛おしい。

 

あの正露丸香のヒミツ

 

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キルンの中。住んでも良いですか?

勿論あの香り、します。

 

この中で麦の成長を加熱で止めます。

 

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ラフロイグの心臓。

ピートを焚べる部屋は2部屋ほど

あったかと思います。

 

麦に熱を加える燃料、それがピート。

なんなら島にはそれくらいしか

燃料がなさそう。

暖炉にもピートを使ってた。

海を吸った草木の炭のような土。

 

だからアイラ島ウイスキー

スモーキーになるのは必然的なこと。

 

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奥の焚べる部屋へ。

通路は基本こんな感じ。

(日の丸を背負うキャプテン。

その前を歩くのは

ニューヨークから来たという方。

仲良くさせて頂きました。)

 

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キャプテンが誇らしげに持っているのは

ピートをカットする器具。

先に牛の角が付けられている。

 

期待していた4時間半のツアーが

存在していたら、

これを持ち長靴を履いて

掘っていたことだろう。

 

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ピート!

何の変哲もないのに秘めた力は凄いもの。

香りはただの土。

燃やす前なのでスモーキーさは無し。

 

エストロお気に入り行程

 

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後に蒸溜行程で一番気に入った、発酵。

この後の旅は

「マッシュタンきたー」とか言いながら

各蒸溜所の薫りを堪能した。

 

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ほやほやを出して頂く。

 

この段階で、蒸溜所ごとに

味が全く違う。

 

この1ヶ月後に行った

国産の白州とは、もう全く別。

 

スコットランドのは基本

甘いものが酸味や度数を帯びる。

白州は酸味から来て甘くなる記憶。

 

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これがウイスキーになるなんて。

結構この段階でスモーキーで

おえーっと捨てる人もいたけど、

なぜかハマる。大切に頂きました。

 

蒸溜

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そして蒸溜釜。

さっきの発酵した麦ジュースが

ここで蒸溜されていく。イケメン...

 

勿論ここは熱い部屋なので

注意が必要だが、思わず浮かれる。

 

蒸溜が足りないものは循環し、

蒸溜が完了したものは釜の上から

タンクに自然に移っていく。

 

これを樽に詰め

ここスコットランドでは

3年寝かしてようやく

ウイスキーと名乗ることができる。

 

次回はハンドフィル。